日本初、 光干渉計望遠鏡で 天体観測に成功!!


博士課程2年 本間 幸洋

 1998年6月18日未明、七夕も近い初夏の夜に織姫星でのテスト観測を行なっていた時である。「おっ!これか?」「これだ、これだ!フリンジ(干渉縞)が出た!」連夜のテスト観測でさすがに疲れきっていたが、待ち待ったこの結果に、みんなの顔は喜びの笑顔でいっぱいになった。日本で初めて、光干渉計望遠鏡で星の観測に成功した瞬間である。 私たち、システム制御・春日研究室は、文部省国立天文台(三鷹)を中心とする三鷹光赤外干渉計グループと共同で、光赤外干渉計望遠鏡の開発を行ってきている。1994年ごろの立ち上げ当初から春日教授が、現在では大学院博士過程1人、修士課程2人、学部4年生1人がこの共同研究に参加している。そして、今回の成功にいたった。
 光赤外干渉計は、今まで見分けられなかった星々を見ることができたり、地球のような惑星を見ることができると言われている望遠鏡である。今まで見えなかった星々が見えてくる!、こんな感動を実現するために、私たちは計測、システム制御という工学の立場からこの望遠鏡の開発に貢献してきている。今後のさらなる活躍に期待していただきたい。